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2013年1月13日 (日)

蛍光灯照明器具の規格に固有エネルギー消費効率を

照明器具の性能の善し悪しは
①全光束
②エネルギー消費効率
③消費電力の三規格、色温度、調光・調色および省エネ基準達成率(蛍光灯照明器具)次第です。
或る販売事業者のホームペーで表示されているA社の10畳用シーリング照明器具の三規格は、
                    
蛍光灯照明器具    LED照明器具    比率
①全光束(lm)               7050      >    4400         /1.60倍
②エネルギー消費効率(lm/w)      113.7          >      84.6         1.34倍
③消費電力(w)                          62           >           52              1.19倍
です。
消費者は、
1.この規格を見て、エネルギー消費効率は蛍光灯照明器具の方がLED照明器具より非常に優れて
  いると判断し、蛍光灯照明器具を選択することがおきます。
  
注1:蛍光灯゙照明器具の全光束は装着している蛍光灯の全光束である「注釈」などが全くありません
         ないので、一般の消費者には分りません。
  注2::この表示は、蛍光灯照明器具はLED照明器具用よりも明るくエネルギー効率もよく優れた照明
     器具であると思わせ、しかも価額も安いので、蛍光灯照明器具の購入に誘導されることになる
     ので、法律第34号「景品表示法」に抵触するものと思われます。
  
2.販売されている蛍光灯照明器具の規格値を見較べて、機種の選択を間違えることもおきます。
  
(注:三規格の①と②は照明器具デザイン等の影響を排除した値なので、エネルギー消費効率が
          高いから、固有エネルギー消費効率も高いとは限りません。デザイン等の影響で逆転すること
     も当然おこります。)
一方では、「LED照明器具は蛍光灯照明器具より省エネで、年間***円もお得です。」と、テレビ
で宣伝しています。

製造・販売事業者のこのちぐはぐな行動は、どこから来るのでしょうか。
第一には、
1.器具等判断基準小委員会が定めたエネルギー消費効率の規定*1
    
照明器照明具等判断基準小委員会は、蛍光灯器具に装着される蛍光灯と点灯器具類  の省エネ基
  準達成率を把握する、させるため、「蛍光灯器具のエネルギー消費効率の算出方法は、蛍光灯
  器具に装着する蛍光ランプの全光束(lm)を蛍光灯器具の消費電力(w)で除して得られる数値と
  する。」を規定し、照明器具のデザイン等の影響を排除しています。
  
(注:この規定は照明器具のデザイン等の影響を排除しているので、照明器具の規格設定には適し
           てはいませんが、蛍光灯器具に装着される蛍光灯と点灯器具類の省エネ基準達成率を把握す
           るには、有効な測定方法だと思います。)

2.JIS C 810552011の付属書D2.3フィールドの内容詳細*2
  
D.2.3.4DATA_Bの「光源の数記載」やD2.3.5DATA_Cによる「全光束値の区分の記載」は、
  
①光源が分離できる照明器具の場合は、光源一つ当たりの全光束値を記載する。
  
②光源が分離できない照明器具の場合は、照明器具の全光束値を記載する。
  
とされており、「光源が分離できる照明器具」の場合は、「光源一つ当たりの全光束値」のみで、
  「照明器具の全光束値」を記載するようになっていません。
    (このJISには、未だに「光源が分離できる照明器具」と「光源が分離でない照明器具」 区分があ
       ります。)

3.製造事業者および販売事業者は、
  ①1項の照明器具等判断基準小委員会が規定したエネルギー消費効率の全光束は照明器具の全
   光束ではなく、搭載している蛍光灯の全光束を使用しているので、照明器具の規格にはならない
   こと。
  
②エネルギー消費効率はLED照明器具の方が蛍光灯照明器具より優れていること。
  は、十分に分っているのにも拘わらず、照明器具の規格に適さない且つLED照明器具りも大きく
  算出される1項の照明器具等判断基準小委員会が規定したエネルギー消費効率を、蛍光灯照明器
  具の規格設定に使用していることです。

第二には
照明器具製造事業者が会員である日本照明器具工業会と日本規格協会が、JISC 8020の改正案をつ
くり、2012321日にJIS C 80202012が改正されています。
改正日から早9ヶ月経っても、未だに製品規格を固有エネルギー消費効率に切り替えず、
1項を使い続けていることです。

以上のことから、蛍光灯照明器具関係者に下記の事項をお願いしたいと思います。

                          記
1.経済産業省にお願いしたいこと
  
①エネルギー消費効率の用語、定義、使用区分を下記にする。
    
A)適用範囲 電気光源を装着した一般用照明器具*2.
    
B)エネルギー消費効率は
      
a.共有エネルギー消費効率
      
b.固有エネルギー消費効率
               
とする。
    
C)共有エネルギー消費効率(lm/w)は、「照明器具に装着している光源の全光束
               (lm)」÷「照明器具の消費電力(w)」とし、省エネ基準達成率の算出に使用する。
      
D)固有エネルギー消費効率(lm/w)は、「照明器具の全光束(lm)」÷「照明器具の消費電力(w)」
      とし、照明器具の規格設定に使用する。
 
②今後の省エネ
       
光源利用率=Elsとすれば
   
A)照明器具の全光束=Els×光源の全光束
   
B)固有エネルギー消費効率=Els×共有エネルギー消費効率
        で
す。
     
以上の式から。
    照明器具の省エネは、
     
A)共有消費効率の向上
      
B)光源利用率の向上
     
の2方法となります。
      従って、
共有エネルギー消費効率(旧エネルギー消費効率)の向上の次に推進する省エネは、
   光源利用率の向上だと思います。
    そ
れには、照明器具のデザイン等(カバーの形状・材質・光透過率・反射率、照明器具内部の
   上部反射率・光源の配置・配列など)の改善です。
     
例えば、Els60%から65%に改善したとすれば、照明器具の固有エネルギー消費効率を8%
    向上させることができます。
  
③製造事業者および販売事業者が、
   
A)蛍光灯照明器具のエネルギー消費効率および全光束の規格を、JIS C 802 2012の固有エネ
             ルギー消費効率および照明器具の全光束に変更するように
   
B)製造事業者は、デザイン等(カバーの形状・材質・光透過率・反射率、照明器具内部の上部反
            射率・光源の配置・配列など)を改善し、固有エネルギー消費効率を向上させるように
       
のご指導です。

2.改定案を作成した日本照明器具工業会及び会員(製造事業者及び販売事業者)にお願したいこと
  
①消費者に役立つ正しい規格の設定
  
②消費者が、蛍光灯器具の規格を比較して選択できる規格の設定
  
③消費者が、電気光源の異なる照明器具(例:LED照明器具)の規格と比較して選択できる規格
   の設定
  
④更なる省エネの推進
  
そのために
  
①経済産業省のご指導のもとに、市場に混乱をおこさせることなく、蛍光灯照明器具の規格にして
         いる蛍光灯照明器具に装着している蛍光灯の全光束およびその全光束によ
るエネルギー消費効
    率を、JIS C 80202012の固有エネルギー消費効率と照明器具の全光束」による規格への
速やか
          な
変更
  ②共有エネルギー消費効率アップと併せて、照明器具のデザイン等(カバーの形状・材質・光透過
     率・反射率、照明器具内部の上部反射率・光源の配置・配列など)の改善 による固有エネルギー
          消費効率の向上
の推進です。

以上が、「蛍光灯照明器具の全光束とエネルギー消費効率の規格」に対する私の想いです。
蛍光灯照明器具関係者の皆さん
消費者の皆さん
どう思われますか。

出典
*1:総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会 照明器具等判断基準小委員会最終取りまとめ(蛍光灯器具)案
*2JIS C 810552011 照明器具-第5部:配光測定方法
*3JIS C 80202012 蛍光灯器具のエネルギー消費効率と固有エネルギー消費効率の算  出方法

参考
昭和37年法律第134号不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)

「省エネラベリングと蛍光灯照明の規格」も、ご参照下さい。

 

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