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2013年1月26日 (土)

明るさを忘れた調色機能付きLEDシーリング照明器具 

                                                                                           [プロローグ]
LEDシーリング照明器具もそろそろ安くなったかなと、量販店のホームページ照明器具コーナーを開きました。調光・調色できるLEDシーリング照明器具が6畳用から14畳まで色々な機種が各社から発売されていました。
調色は5色(5段)もありましたが、昼光色、昼白色、電球色の3色(3段)が主流のようです。
量販店のホームページにある仕様には、調光は10段または連続、調色は3段、5段 常夜灯調光7段などが表記されていますが、肝心の明るさは、6畳用、10畳用としか表記していないメーカや全灯時の全光束、エネルギー消費率は表記していますが、昼光色・電球色の明るさ(全光束)を数値で表記していないメーカなどがあります。
何故、昼光色・電球色の明るさ(全光束)を数値で表記しないのか、また、調色時の昼光色・電球色の明るさは使える明るさなのだろうか、などいろいろと?になりました。
そこで。
◎調色の仕組みは、どうなっているのか、
◎調色時の明るさは、期待できるのか、
◎調色時の問題は、何か
調色時でも最大時の明るさを同レベルにする方法は
◎調色機能付、昼光色用、昼白色用、電球色用などいろいろなLEDシーリング照明器具
のベストな
  使い方は何か
について考察し、記したものです。
LEDシーリング照明器具の選択に、少しでも役立てばと思っています。


                                                                                              [考察]
1.調色の仕組み
    基本原理は、昼光色LEDと電球色LEDを照明器具に装着し、点灯分離した昼光色LEDと点灯分
    離した電球色LEDの点灯、無点灯の組合せで調色をする。
    A.3色(3段)
3
    B.5色(5段)
     昼光色LED、電球色LEDそれぞれ2等分する。
5_2
    C.上記の方法で7色、9色、11色も可能です。
     N色の場合、昼光色LEDと電球色LEDをそれぞれ(N-1)/2個のブロックで点灯分離させ、
    点灯・無点灯させて行けば、調色できます。但しNは奇数。

2. 調色機能付きLED照明器具の明るさ(全光束)
  A.3色(3段) 
    a.昼光色の明るさ(全光束)の最大値=La、電球色の明るさ(全光束)の最大値=Lbの場合

250117for_blog3

          b.昼光色の明るさ(全光束)の最大値=電球色の明るさ(全光束)の最大値=Laの場合
250117for_blog4
  B.5色(5段)
          a.昼光色の明るさ(全光束)の最大値=La  電球色の明るさ(全光束)の最大値=Lbの場合
250117for_blog5
          b.昼光色の明るさ(全光束)の最大値=電球色の明るさ(全光束)の最大値=Laの場合
250117for_blog6
    C.N色(N段)   
    昼光色の明るさ(全光束)の最大値=La
         電球色の明るさ(全光束)の最大値=Lb
         とします。
         X段目の明るさは、
         1≦X≦(N+1)/2
             照明器具の明るさ(全光束)=La+2(X-1)×Lb/(N-1)
         N+1)/2<X≦N
             照明器具の明るさ(全光束)=La+Lb-2(X-1)×La/(N-1)
    となります。
             但し、Nは奇数且つ昼光色LED、電球色LEDのそれぞれの点灯ブロック数は(N-1)/2個
         あること
250117for_blog1
         この方式の明るさの特徴は、調色の仕組みから
         a.1段目の明るさ<2段目の明るさ<***<((N+1)/2-1)段目の明るさ<(N+1)/2段目の
           明るさ>((N+1)/2+1)段目の明るさ>***>(N-1)段目の明るさ>N段目の明るさ
         b.(N+1)/2段目が、 La+Lb=Lcで最も明るくなる。
         c.1段目の明るさ=La<(La+Lb)  
     N段目の明るさ=Lb<(La+Lb)
   です。
            
3.調色機能付きLED照明器具の問題点
  この方式は、調色は確実にできます。問題は、調色したときの明るさです。
  (N+1)/2段目が最も明るくなりますが、この明るさを実用的な明るさに設定した場合、昼光色、電球
     色の明るさは実用的な明るさになるのかどうかです。
  6畳用は昼白色全灯で3,200lm 8畳用は昼白色全灯で3,800lm 10畳用は、昼白色全灯で
     4,400lm、12畳用は、昼白色全灯で5,000lm 14畳用は昼白色全灯で5,600lmになっています。
  (参考:標準定格光束をご参照下さい。)
     例として、N=3、La=Lbの10畳用照明器具で検討してみましょう。
   10畳用照明器具の昼白色全灯は4,400lmですから La(昼光色)、Lb(電球色)はそれぞれ
      2,200lmとなります。この2,200lmは、発売されている 4.5畳用の明るさ昼白色全灯の2,700lm
     よりも暗い明るさとなり、この明るさで支障なく使えるのでしょうか。
     特に昼光色では、快適な明るさではないと思います。昼光色好みの人は、暗くて使いづらいと思い
  ます。
     今の調色機能付きLED照明器具は、「調色はできるよ。でも、昼白色以外では明るさは期待しない
     でね。」のレベルではないのでしょうか。
  このようなことで、昼光色や電球色点灯時の明るさを数値で規格を表記していなのではないかと
     思います。いや、表記できないのでしょうね。
  昼光色の明るさを全灯時の70%にしているメーカがありますが、恐らくこの欠点をできるだけ抑える
     ためではないのでしょうか。

4.調色時、昼光色点灯、昼白色点灯、電球色点灯も最大時点灯と同じ明るさ(全光束)ににできる調
   光の仕組みとその問題点  
   例として La=Lbの調色100_2          
     調色のための調光      =X   0≦X≦1
     照明器具の明るさの調光  =Y   0≦Y≦1 
     昼光色の明るさ(全光束)  =La×Y×(1-X)
     電球色の明るさ(全光束)  =La×Y×X
     照明器具の明るさ(全光束)=Lc=La×Y×X+La×Y×(1-X)=La×Y
  により、調色しても昼光色、昼白色、電球色の明るさは同じ明るさにすることができ、且つ連続的調色
     ・調光が論理的には可能です。
     メーカが調色できる照明器具と謳うのであれば、この方式にすべきだとは思いますが、6畳用でも、
      昼光色、電球色そぞれ3,200lmが必要です。10畳用では昼光色、電球色そぞれ4,400lm、
  12畳用ではそれぞれ5,200lm、14畳用ではそれぞれ6,400lmが必要です。
 

                                                                                 〔結論]
1.現状の調色機能付きLEDシーリング照明器具は、調色はできるが、昼白色点灯時(または全灯時)
     以外では明るさは暗くなります。
 (例:昼白色100%のとき、昼光色は50%~70% 電球色は30%~50%)
2.調色時の昼光色、昼白色、電球色の明るさを同じ明るさにすることができるLEDシーリング照明器
     具は技術的には可能ですが、実現するには、コスト、サイズ、重量の引下げが必要。
     これは今後の課題ですが、実現するでしょう。

                                                         [LEDシーリング照明器具の機種選択]
1.昼白色好みので、電球色の明るさが昼白色全灯時の30%~50%でも必要な人は、
     調光・調色機能付きLEDシーリング照明器具を選択する。
2.昼白色好みので、電球色は必要でない人は、
     調光機能付き昼白色LEDシーリング照明器具を選択する。
3.昼光色好みの人は、
     調光機能付き昼光色LEDシーリング照明器具を選択する。
  この方が節電にもなり、価額も安くなります。(注:電球色LEDは、昼光色LEDよりエネルギー消費効
  率が20%ほど劣ります。)
4.電球色好みの人は、調光機能付き電球色のLEDシーリング照明器具を選択する。

                              **参考**
 
A社の調色機能付き8畳用照明器具は、昼光色点灯では昼白色の50%=1900lmで4.5畳用照明器具の標準定格光束の明るさも全く満たしません。14畳用ですと、やっと4.5畳用の標準定格光束の明るさになります。
B社の調色機能付き8畳用照明器具は、昼光色点灯では昼白色の70%=2660lmで4.5畳用照明器具の標準定格光束の明るさになります。
電球色点灯でも同様です。これから解るようにこの方式では、昼光色、電球色点灯では暗くて、実用的な明るさは期待できません。「調色は、できますよ。」の宣伝用とみた方がよいと思います。
更に、LEDには寿命があります。4万時間使用すると、使用開始時の明るさの70%に落ちます。代表的な製造会社A社とB社の調色・寿命時の明るさは、下表になります。
如何に暗くなってしまうのかよくお分かり頂けるかと思います。この方式の調色は、明るさ(LEDの寿命も含めて)を考慮して全く設計されてはいなのです(B社は昼光色について少し気にかけてはいるようですが、これでも全然不足します。)。
実用的でないに拘わらず、「調色出来る。」と表示するのは、不当表示では無いのでしょうか。正確に言えば、昭和37年法律第134号不当景品類及び不当表示防止に抵触していると思います。照明業界には企業の社会的責任があるとは云えないと思います。

Photo

一般的なA社のまとめ(50%方式)

705035_4

                             **追記** 
①A社から待望の連続調色と連続調光の両機能付LEDシーリング照明が発売されました。最大の明るさは昼光色ではほぼ100%、電球色ではほぼ100%で、4項をほぼ満たす照明器具です。価額は昼光色50%、電球色50%、昼白色100%方式の約3倍、重量は約1.5倍にもなります。そして多機能です。一寸手が出せませんが。それだけの価値はあると思います。                                                                                                     平成25年4月
②B社から安価で調色で明るさが変らない調光機能付LEDシーリング照明が23年6月に発売されました。色温度が2,800~6,000Kですが、全光束が10%アップの明るめです。技術は、どんどん進歩していきまね。
                                            平成25年9月28日改定

タイトル:「照明器具の四つの不当表示は、企業の社会的責任欠如の証し」の
①LEDの寿命4万時間の取扱い
②蛍光灯照明器具の重要規格(明るさと消費効率)
③調色時のLED照明器具の明るさ
④省エネラベリング制度の省エネルギー基準達成率とエネルギー消費効率
も併せてご覧下さい。
                                            平成25年10月31日

 

                           

 

 

 

                      

                              

 

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