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2013年3月20日 (水)

アルミサッシの断熱化で省エネと結露防止を 

集合住宅の省エネ対策として、鉄筋コンクリート外壁の断熱化と共に、ベランダ出入口開閉戸と窓の断熱化も行われました。ベランダ開閉戸や窓の断熱化は、ガラスの複層化(二重ガラス)で、ガラス面での結露は大幅に減少しました。しかし、二重ガラスを安全に支えるためか重厚・強化されたガラス枠のアルミサッシ面の結露が著しく、結露が窓枠に落下してレールに溜まり、拭き掃除が冬の朝の日課になっています。
アルミサッシ面での結露は、アルミサッシが断熱化されていない証しです。
アルミが、銀、銅、金に次ぐ熱伝導率の高い金属で、アルミの熱伝導率がガラスの236倍である弊害を全く考慮していない設計にあると云わざるをえません。

                                                                     [結露の状況]
1.場所:結露は、南側より北側が多い。
2.箇所:結露は、ガラス面よりも、ガラス枠アルミサッシ面で、著しい。
3.結露する他の箇所:窓枠 木枠下部にまで溢れ出てくるので木枠がいずれは腐るのではないかと、
    心配の種です。

                [我が家の集団住宅のベランダ出入口開閉戸と窓]
1_3                                                                                        

                                                       
                 [窓のモデルで、アルミサッシの断熱影響度の試算]
1.窓の材料は、アルミとガラス
   アルミの熱伝導率は236W/(m・k)で、ガラスの236倍ですPhoto_2

                                      
                      
                                      
2.アルミサッシ(窓ガラス枠)と単板ガラスの熱伝達量の相対比較
                   
                                  窓モデル 2_3
   ①アルミの長さと厚みが同じガラスであれば、アルミの幅1cmの熱伝達量は、236cm幅の単板ガラ
   ス1枚に相当します。
   ②アルミとガラスの長さがそれぞれ1cmで、アルミの厚み4cm、幅0.5cmの熱伝達量は、
   厚み0.5cm、幅14.8cmの単板ガラス1枚に相当します。
        236×0.5×0.5÷4≒14.82_3                   
     ③ガラス枠アルミサッシの熱伝達量の単板ガラス換算
          ●ガラス枠のアルミサッシは、ガラスの左右上下にあり、押出し成形で中は空洞。
          ●ガラス枠のアルミサッシの縦は2本(左右の戸の重なり部分は除く)
            横は(80-4×2)/120×4=2.4本
     窓ガラス枠のアルミサッシの熱伝達量は、ガラス換算で幅14.8cm×(2+2.4)≒65cmの単板ガラ
     ス1枚に相当します。

3.ガラス二重化による窓1枚の断熱量と断熱化率
  アルミサッシを厚さ0.5cmの単板ガラスの幅に換算
       (但し、単板ガラスのアルミサッシは、二重ガラスのガラス枠とする。)  3_5
       
       ・単板ガラスの熱伝達量=(80-4×2)=72cm
       ・ガラス二重化前のアルミサッシの熱伝達量=65cm
       ・ガラス二重化前の窓の熱伝達量=72+65=137cm
       ・ガラス二重化後のアルミサッシの熱伝達量=65cm
       ・ガラス二重化後の窓の熱伝達量=0+65=65cm
      ●熱断量=72cmに相当する
      ●断熱化率=72÷137≒53%
     窓はガラスの二重化により断熱率53%(約1/2)で省エネされていますが、47%がアルミサッシを通
     して熱が室内外に出入りします。
     「ガラスを二重化にすれば、窓の省エネは完全」と云うは、「断熱神話」。

4.アルミサッシの設計と設計審査
     以上のように大雑把は試算でも、アルミサッシの熱伝達量は二重化前の単板ガラス1枚分です。
  a. ガラス枠アルミサッシの断熱化設計の必要性
         アルミの熱伝導率がガラスの236倍なので、ガラスの二重化だけではベランダ出入口開閉戸や窓
         の断熱化をすることは出来ません。アルミサッシの断熱化設計がガラスの二重化と共に不可欠で
         あることは判ります。
  b.設計審査
   アルミの高熱伝導率が考慮されていなかったとしても、或いは考慮していなかったとしても、窓の
        試作品で窓を評価していれば、二重ガラス面での結露が少なく、アルミサッシ面で多量に結露す
        ることで、アルミサッシの設計に問題があることは、製品化の前に分る筈です。
        この会社の「設計審査」が全く機能していなのか、或いはかかるシステムがないのかも知れません。
        それとも二重ガラスとアルミサッシの製造会社が異なり、それぞれについては設計審査が行なって
        いるが、両者を組合せた窓として総合の設計審査が行われていないのかも知れません。
   二重ガラス、アルミサッシ、その他部品を購入し窓に組立て製造・販売する会社が、窓の総合設計
   審査を行い、建設会社に対し品質の責任を持ち、購入者に対しては建設会社が品質責任を持つ
   のが通常です。

                                [結論]
1.「アルミの熱伝導率は236W/(m・k)、ガラスの236倍」を認識していないのか、無視したか
  のいずれかである。いずれにせよ、アルミサッシは断熱化されていないことは事実である。
2.ガラスの二重化では窓等の断熱化率は約50%、ガラスの二重化だけでは完全な断熱化は不可能。
    2ー1 アルミサッシの断熱化で、省エネと結露防止が必要。
    2ー2  アルミサッシの断熱化は、ガラスの二重化と同様に不可欠。
3.設計審査制度の見直しが必要.。.

  
                           [製造事業者へのお願い]
1.製造事業者は、非断熱アルミサッシによる窓およびベランダ開閉戸が゙不完全な省エネ製品であり
  結露の原因であることを真摯に認め、アルミサッシの断熱化を速やかなる推進
2.設計技術者に「熱伝導」について専門家による教育の実施
3.既設(販売済)の窓およびベランダ開閉戸にいては、アルミサッシの無償断熱化の実施
  (自動車のリコールのように)
4.新設(これからの販売)については、アルミサッシの断熱化による再設計
   (例:アルミと断熱材の複合材料。)
5.設計審査システム(企業間も含めて)についての見直し
事業者も摂家尾被術者もインターネットにて、「アルミサッシの結露」で検索してみて下さい。国民が如何に結露で困っておられるのかがよく分ります。その対策として、結露防止のプラスティックテープなどが販売されている始末です。
事業者は、アルミサッシの断熱化で企業の社会的責任を果たして頂きたい。

                        
                         [国土交通省へのお願い]

1.極めて大雑把な試算ですが、ガラスの二重化による窓の断熱効果は約50%です。
   ガラスの二重化だけでは、窓等の断熱化は極めて不完全です。これが、アルミサッシ面での結露の
  原因にもなっています。
2.このような窓等を補助金で普及されては、国民は迷惑します。
  歓迎するのは、製造事業者だけです。
3.補助金による窓やベランダ開閉戸のガラスの二重化の普及は、一時棚上げ。
4.非断熱アルミサッシの影響度の精査・検証。
5.アルミサッシの断熱化技術開発の推進。
6.アルミサッシの断熱化技術の実用化。
7.補助金による普及開始。

                                                                               [感想]
1.二重ガラス面よりも、アルミサッシ面で何故著しく結露するのか。非断熱のアルミサッシの影響度など、
   絶対値でなく相対的に分る簡単な方法はないかと模索した結果、窓モデルで単板ガラスの幅に換
  算する大雑把で単純な計算手法を用いました。 (熱伝導率=W/m・Kの活用)

2.「原子力発電所は安全である。」の「安全神話」がまかり通り、東北沖太平洋地震で原子炉冷却用発
  電機がダウンし、忌まわしい事故がおきました。
    この「安全神話」と同じように、「窓ガラスを二重ガラスにすれば、断熱化され省エネ住宅になる。」の
  「断熱神話」が、国中に今まかり通っていると思います。
  外気・内気に接触する面積が広いガラスを断熱化すれば、窓やベランダ開閉戸の断熱化ができる
  と思っているからではないでのでしょうか。
  確かに、ガラスを二重化すれば窓やベランダ出入口開閉戸は断熱化されますが、その断熱効果は約
  半分、残り半分はアルミサッシを通して、熱量が出入りすることが分り、愕然としました。
  この原因は、アルミサッシの外気・内気に接触する面積はガラス面積に比し小さいが、「山椒の実は
  小粒でも辛い。」ように、アルミの熱伝導率がガラスの236倍によるものでした。
   ですから、コンクリート外壁も厚さ5cmの発泡スチロールで断熱し、ガラスを二重化しても、アルミサッ
  シを断熱化しなければ,,集合住宅全体が断熱化された省エネ建築物とは云えません。
   アルミサッシが断熱化されれば、省エネと共に、国民が困っている結露も解消されます。
   「国土交通省が、補助金でガラスの二重化を促進させる。」と、テレビのニュースで知りましたが、
  国土交通省にも「断熱神話」があり、以上の事象をまったく知らずに「補助金制度」を打ち上げたのだ
  と思いました。
 補助金制度は一時棚上げにして、アルミサッシの断熱化の開発・実用化に取組むべきです。
 補助金制度による普及は、アルミサッシの断熱化が実用化されてからです。


「ルミサッシの断熱で省エネと結露防止を 第2弾」もご覧下さいアルミサッシの簡易断熱化対策を投稿しています。

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