社会(著作権)

2013年9月20日 (金)

美術作品の写真の著作権は

美術作品(著作物)には、平面的作品と非平面的作品があります。平面的作品には、絵画、版画、写真などがあり、非平面的作品には、彫刻、陶磁器、金工などがあります。
いずれも、著作された時点で著作権は著者没後50年まで著作権法で保護されます。 没後50年後または著者が著作権を放棄すれば、著作権は消滅します。従って、美術作品には著作権のある作品と著作権のない作品が存在することになります。
それでは著作権のない、或いは著作権のある平面的作品(絵画、版画など)と非平面的作品(彫刻など)の写真の著作権はどうなるのでしょうか。
1.平面的作品の例
 ウィキペディア財団は、パプリックドメインの平面的な作品の忠実な複製物はパブリックドメインであるとし、
 日本、米国、ドイツ、ブラジルは賛同、フランス、イギリス、オランダは不賛同です。(出典:Wikipedia、
 WIKIPEDIA COMMONS)
2.非平面的作品の例
 著作権の保護期間が満了している「三十三間堂の千手観音立像」を1915年に撮影された写真は、保護
 期間(旧著作権法が適用され10年、当分の間13年)を経過しているので、著作権の保護機関が満了し、
 パブリックドメインになっています。
以上を纏めれば、
1.平面的作品の忠実は複製物(例:写真)の著作権は、平面的作品と同格である。
 ①平面的作品がパブリックドメインなら、その忠実な複製物(例:写真)もパブリックドメインである。
 ②平面的作品に著作権があれば、その忠実な複製物(例:写真)にも平面的作品と同期間著作権がある。
    両者に著作権が存在する。
2.非平面的作品は、その作品の著作権の有無に拘わらず、その写真には著者没後50年まで著作権がある。
です。
現在、平面的作品および非平面作品の写真の著作権は、1項、2項にようになっていると思っています。
非平面作品の写真の著作権の取扱も、平面的作品と同様な扱いになることを願う者です。

2013年5月29日 (水)

「日本工業規格」は、著作権法で保護すべき著作物なのでしょうか

インターネットである日本工業規格を調べていましたら、「この日本工業規格は著作権法で保護されている著作物であり、閲覧のみで、ダウンロードできません。」と表記されていました。
日本工業規格は、工業標準化法に基づき、日本工業標準調査会の答申を受けて、主務大臣が制定した工業標準であり、時間、長さ、重さなどと同様に日本の国家標準の一つです。
日本の国家標準に著作権があることに、驚愕致しました。
憲法、省令、条例、通達、日本工業規格、小説、絵画、映画、写真、ソフト、DVDなど、創作された時点で、官民区分なく誰が著作しても創作した時点で著作権が発生します。しかし、だからと言って全てが著作権法によって保護される訳ではありません。
著作権法第十三条では 「次の各号のいずれかに該当する著作物は、この章の規定による権利の目的となることができない。」ことになっています。
1.憲法その他の法令
2.国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が発する告示、訓令、通達その他これらに類するもの
3.裁判所の判決、決定、命令及び審判並びに行政庁の裁決及び決定で裁判に準ずる手続により行われるもの
4.前三号に掲げるものの翻訳物及び編集物で、国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が作成するもの
従って、日本工業規格が著作権法による保護対象になるかならないかは、誰が著作物を作成したかではなく、国民の権利や義務を形成する著作物を一般国民に対して誰が広く周知したかによります。
①日本工業規格は、工業標準化法に基づき、日本工業標準調査会(経済産業書の審議会)の答申を受けて、主務大臣が制定した工業標準で、日本の国家標準の一つです。
②日本工業規格は国家標準ですので、国が一般国民特に事業者に広く周知すべき工業規格となります。
③日本工業規格は、制定した主務大臣が官報にて広く周知します。
以上により、「日本工業規格」は著作権法第13条2号に該当し、2号の「その他これらに類するもの」で、著作権法による保護対象にはならない著作物であることは、明々白々です。
即ち、主務大臣がJIS原案を日本工業規格として国家標準に制定すれは、必ず官報にて一般国民に広く周知しなければなりませんので、原案を日本工業規格に制定した時点で、「日本工業規格は著作権にて保護されない著作物」に変わります。
現在、日本工業規格を著作権法で保護されている著作物としていますが、速やかに著作権法で保護されてない著作物にすることを要請致します。
次の措置が必要です。
①告示
担当主務大臣は、官報にて、「日本工業規格は著作権法で保護されている著作物として取り扱っていましたが、**年**月**日をもって、日本工業規格は著作権法で保護されない著作物と致します。」を告示する必要があります。
②JIS原案作成に要した費用の負担
JIS原案作成に要した費用の負担についても改める必要があります。
JIS原案作成費用の負担は、次の通りとします。
a)省庁が作成したJIS原案は、作成した省庁が負担する。
b)省庁が民間団体にJIS原案の作成を委託した場合は、委託した省庁が負担する。
c)民間団体によるJIS原案は、JIS原案を日本工業規格に制定した主務大臣の所轄する省庁が負担し、JIS原案を作成した民間団体に支払う。
③日本工業規格の販売
日本工業規格の販売も改める必要があります。日本工業規格は著作権法で保護されていない著作物ですので、日本規格協会は販売を独占することはできません。
継続して販売することはできます。そして、努力次第でシェアを上げることはできます。

                                     [経済産業省へのお願い]
官民を問わず遵守しなければなない法の一つとして著作権法があります。著作権法第十三条は特に貴庁に関係のある条項であり、独断と偏見を持たず第三者の立場に立って素直な気持ちで読めば、「日本工業規格は、著作権法で保護されない著作物である。」ことが分るはずです。

                         [文化庁へのお願い]
著作権法第十三条を経済産業省に説明し、「日本工業規格は著作権のある著作物である。」とするのは、著作権法第十三条に抵触しており、第十三条を遵守するように説得して下さい。

                      [国会議員の方々へのお願い]
経済産業省は、「日本工業規格は著作権法で保護されている著作物」としていますが、これは著作権法第十三条を全く無視したものです。
日本工業規格が著作権法の保護対象ではないことを、経済産業省をはじめ誰にでも理解できるように、第13条1号または2号に「国家標準」を追記するよう著作権法を改正して頂きたいと思います。
例1:「1.憲法その他法律」を「1.憲法、その他の法令および国家標準」に改定する。  
例2:「2.国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が発する告示、訓令、通達その他これらに類するもの」を「2.国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が発する告示、訓令、通達、国家標準、その他これらに類するもの」に改定する。

                                                                           追記
インターネットで「この日本工業規格は著作権法で保護されている著作物であり、閲覧のみで、ダウンロードできません。」と表記するのは、何がそうさせているのでしょうか。
日本工業規格の販売は、日本規格協会(公益法人制度改革で一般財団法人に)です。
日本工業規格とJISハンドブックは、日本規格協会の大きな収入源であり、21年度の収入では約16億円(全収入の約25%)になっています。
日本工業規格のハンドブックは著作権のある著作物に該当しますから、幾らこれで稼ごうと問題は何ら生じません。日本工業規格が、約16億円のうち何億円を担っているのかは、分りません。
いずれにせよ、日本工業規格による収入を確保・維持して行くには、販売を独占するのが最も有効な方法です。独占する一番簡易な方法は、発明時に特許をとるのと同様に著作物に著作権を持たせることです。
そのために、第13条2号を遵守せず、「日本工業規格は、著作権法で保護すべき著作物です。」としているのだと思います。
日本国は法治国家です。官民共に法を遵守しなければ、国の秩序は保たれません。まして省庁は、率先して法を遵守すべきです。
訴訟されれば、司法は、国家規格は法令に準ずるものと判決するのではありませんか。
経済産業省は、日本規格協会の収入が減少するでしょうが、第13条を遵守して、そろそろ国民に解放しては如何でしょうか。日本規格協会は、著作権がなくても販売はできるのですから。

参考資料及び引用資料
1.著作権法第13条
2.Wikipedia 「日本工業規格」
参考資料
1.「日本工業規格等に関する著作権の取扱方針について」
     平成14年3月28日 日本工業標準調査会標準部会議決
     平成14年4月24日 適合性評価部会議決

最近のトラックバック

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ